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2026年1月 4日 (日)

グスターボ・ドゥダメル指揮シモン・ボリバル・ユースオーケストラ レナード・バーンスタイン 「ウエスト・サイド・ストーリー」よりシンフォニック・ダンス

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2025年12月26日 (金)

コンサートの記(933) 沖澤のどか指揮 京都市交響楽団 オーケストラ・ディスカバリー2025「発見!メモリアルイヤーの作曲家」第3回「時代を超えて踊る踊る」

2025年12月21日 左京区岡崎のロームシアター京都メインホールにて

午後2時から、左京区岡崎のロームシアター京都メインホールで、京都市交響楽団 オーケストラ・ディスカバリー2025「発見!メモリアルイヤーの作曲家」第3回「時代を超えて踊る踊る」に接する。指揮は京都市交響楽団第14代常任指揮者の沖澤のどか。
沖澤が「オーケストラ・ディスカバリー」を指揮するのは初めてだが、ロームシアター京都(京都会館)で指揮すること自体が初めてであり(一昨日はノースホールでトークイベントには参加したが)今日は沖澤の輝かしきロームシアター京都デビューとなる。
沖澤は来年の3月にもロームシアター京都メインホールで2025年度最後の「オーケストラ・ディスカバリー」を指揮するが、2026年度の「オーケストラ・ディスカバリー」は2回だけと半減し、指揮者も6月に太田弦、2027年2月に川瀬賢太郎という若くしてオーケストラを率いる指揮者に変わる。プログラムも発表になっており、良く知られたクラシックの曲が多いが、映画音楽が増えているのが特徴。特に来年6月の「オーケストラ・ディスカバリー」では、オープニングの映画音楽を投票で決めるということで、私は「ハリー・ポッターと賢者の石」のヘドウィグのテーマに1票入れた。おそらく来年3月の「オーケストラ・ディスカバリー」でも投票は行われると思う。他の候補は、「スター・ウォーズ」、「パイレーツ・オブ・カリビアン」、「ジュラシック・パーク」、「ゴジラ」で、5曲中3曲がジョン・ウィリアムズ作曲作品である。

 

今回は、「踊る」がテーマだが、クリスマスシーズンに相応しい曲が選ばれている。
曲目は前半が、ヨハン・シュトラウスⅡ世(生誕200年)の「シャンペン・ポルカ」、ポルカ「観光列車」、「皇帝円舞曲」。ルロイ・アンダーソン(没後50年)の「ワルツィング・キャット」、「そりすべり」、「クリスマス・フェスティバル」
後半が、チャイコフスキーのバレエ音楽「くるみ割り人形」から“行進曲”、“トレパーク”、“パ・ド・ドゥ”、“あし笛の踊り”、“こんぺい糖の踊り”、“花のワルツ”。“トレパーク”は指揮体験コーナーとなっている。

 

今日のコンサートマスターは泉原隆志。フォアシュピーラーに尾﨑平。第2ヴァイオリンの安井優子は降り番のようで、客演首席として水鳥路が入る。ヴィオラの客演首席は大野若菜。トロンボーンの客演首席に西村菜月。
フルート首席の上野博昭は降り番である。ドイツ式の現代配置での演奏。11月の京響の定期演奏会を指揮したジャン=クリストフ・スピノジは、チェロが客席側に来るアメリカ式の現代配置にして右手で巧みに操っていたが、今日の沖澤も、真横に陣しているヴィオラに指揮棒を突くように向けることで音を大きくしていた。指揮台の横にどの楽器を置くかで、楽器の操りやすさやバランスが変わるようである。

今日は珍しく、首席クラリネット奏者の小谷口直子が一番先にステージに現れる。

 

司会も兼任する沖澤。楽曲の紹介などを行う。私の席の近くから「喋り上手いな」という老年男性の声が聞こえてきた。

 

「シャンペン・ポルカ」。ラストに特徴がある曲である。沖澤は「真面目」な音楽作り。この手の曲はもっとおちゃらけたものでも良いのだが、沖澤は性格的に余りふざけたことは出来ないのであろう。ラストでは、打楽器首席の中山航介が、口を開いてその前で両手を叩き、独特の音を出していた、空気銃でもシャンペンのコルクが開いた時の音を出しているのだが、人力(?)でも似た音を出す工夫がなされている。沖澤は中山の真似をして上手く音が出なかったが、実はヨハン・シュトラウスⅡ世は音について「どうやって出すか」は特に指定していないそうである。

 

ポルカ「観光列車」。沖澤は、この曲では「汽笛」と呼ばれたハーモニカに似た楽器を吹く。レールを進む音はカダフという中東で用いられる特殊な楽器で出していた。

 

「皇帝円舞曲」。沖澤は、「ポルカが続いたので、次はワルツを演奏します。といってもこの曲は最初は2拍子で、後で3拍子になります」と説明する。
ヨハン・シュトラウスⅡ世の楽曲は、メディアから流れてきて、いつの間にか知っていたり、CDを聴いて覚えたものも多いが、「皇帝円舞曲」に関してはいつどうやって知ったのかはっきりと覚えている。工藤静香が出ていたチョコレートのCMで知ったのである。その後に観た映画「ラストエンペラー」でも満州国建国記念の舞踏会でこの曲が用いられていた。沖澤と京響は堂々とした「皇帝円舞曲」を奏でる。一方で、オーストリアの楽団が出す揺れのようなものは出さなかったが、あれはオーストリア人だから自然に出るものなのかも知れない。

 

沖澤と京響のヨハン・シュトラウスⅡ世の演奏だが、ほぼノンビブラートで演奏している弦楽奏者と、ビブラートを一音ごとに掛けて演奏している弦楽奏者が半々だったのが特徴。例えばコンサートマスターの泉原隆志は稀にしかビブラートを行わず、フォアシュピーラーの尾﨑平は盛大にビブラートを掛けていた。
ヨハン・シュトラウスⅡ世の時代は、演奏法が変化していく時代である。大きなホールが建設され、ビブラートを用いないと音が隅まで届かないようになる。ただ20世紀のオーケストラのように弦楽器全員がビブラートを掛けて演奏するにはまだ間があり、ビブラートを使う人と使わない人が混じる過渡期の演奏も行われていたはずである。今日はその過渡期の演奏を味わったことになる。音色は爽やかで、派手派手しくなく、好感を抱いたが、その後に世界のほぼ全弦楽奏者がビブラートを掛ける演奏の時代が訪れたことで、音楽家達は爽やかさよりもスケールの大きさやゴージャスさを選択したということになりそうだ。

 

「アメリカのヨハン・シュトラウス」と呼ばれたルロイ・アンダーソン。見た目が余り良くない人だったのだが、名門ハーバード大学出身。音楽学部に学んだ後、大学院に進んで修士号取得。ニューイングランド音楽院でも学んだ後でハーバード大学に戻り、今度は両親が話者だったスカンジナビア語の研究を行って、最終的には博士号を取得するなど、非情に優秀にして多彩な人であった。アーサー・フィードラー時代のボストン・ポップス・オーケストラ(ボストン交響楽団が、各パートの首席奏者抜きでライトクラシックや映画音楽を演奏する時の名称)のアレンジャーとして仕事を始め、フィードラーに気に入られて自作を発表するようになっている。

「ワルツィング・キャット」について、沖澤は、「弦楽がグリッサンドといって、猫の鳴き声を真似ます。最後には猫じゃなくて犬が出てきます」と言って演奏開始。上品で柔らかな演奏である。この演奏で描かれているのはシャム猫か何かで絶対に雑種ではない。
犬は大勢の奏者が口で鳴き声を真似するが、沖澤によると「犬になりたい人多かったので、猫の倍ぐらいいました。アンダーソンは鳴き声を誰がどう出すかは書いていないんです」

 

「そりすべり」。クリスマスシーズンによく流れる曲であること、最後に馬がいななきすること、「スキーの橇ではなく、馬がひく橇です」と言って演奏開始。スケール、スピードとも理想的な演奏である。最後に馬のいななきを吹いたハラルド・ナエス(京響トランペット首席)も上手かった。

「クリスマス・フェスティバル」。クリスマスにちなんだ曲を並べてメドレーとしたもので、とても楽しい曲と演奏であった。考えてみれば、仏教にはこうした楽しい音楽は少ない。暗い曲も多いが明るい曲もある。ただ折角明るい曲があるのに、同じ歌詞の暗いメロディーを選ぶ傾向があるように思う。極楽往生が定まったのだから、それを祝う曲があってもいいと思うのだが、定めたのは自身ではなく阿弥陀如来(絶対他力)なので、能天気な曲は書けないのだろう。

 

後半。チャイコフスキーのバレエ音楽「くるみ割り人形」から。クリスマスの定番の演目であるバレエ「くるみ割り人形」。実は沖澤のどかはバレエオタクで、これまでベルリン州立バレエで様々なバレエを楽しんできたのだが、「くるみ割り人形」だけは人気が高すぎてチケットを手に入れることが出来なかった。それでも観たいのでドレスデン州立歌劇場バレエ(ドレスデンはザクセン州にあり、ベルリンとは州が異なる)まで遠征したこともあったのだが、ようやくベルリン州立バレエの「くるみ割り人形」のチケットに当選した、と思ったら公演当日の朝に電話が掛かってきて、「水道管が破裂した(だったかな?)ので照明を使ったりするのが危険なので公演中止」「ただリハーサルはご覧になれます」ということで出向いて、ジャージ姿で踊るバレリーナを観察したりしていたそうだ。

リムスキー=コルサコフの交響組曲「シェエラザード」を聴いた時にも感じたことだが、沖澤の振るロシアものは味が濃いめである。低弦が力強く、洗練された響きの奥にざらついたものが聞こえる。ロシアの大地を考えれば、そうした表現も適切なのかも知れない(ただ私はロシアの大地を見たことはない)。

“トレパーク”では、小学校2年の女の子と小学校4年の男の子が指揮に挑戦。
小学校2年の女の子は途中でテンポが遅すぎて止まりそうになったため、沖澤が助け船を出して右手を振ってテンポを示して見せ、最後まで振り切った。
小学校4年生の男の子は、途中でテンポの変更があって、京響の団員も合わせるのが難しそうであったが、こちらも完走した。
沖澤は、学校で習う四拍子や三拍子の振り方については、「あれはあくまで基本形。というよりどうでもいい」。ということで四拍子は二つ振り、三拍子は円を描く方法で教えていた。
パーヴォ・ヤルヴィは、「今のプロオーケストラは優秀なので拍を刻まなくても演奏出来ます」ということで、音型を描く指揮を教えているようである。アニメ「響け!ユーフォニアム」には、吹奏楽部の顧問による指揮の「打点が分からない」と友達が愚痴る場面があるが、あれはアマチュアだからきっちり拍を刻んだ指揮をしないと弾けないということである。

“パ・ド・ドゥ”は、組曲にも含まれていない曲だが、「組曲に取り上げられていない曲にも良い曲がある」と沖澤は語っていた。

「あし笛の踊り」。ソフトバンクのCMで知られる曲だが、沖澤のどかは、テレビもラジオもない生活を、しかもベルリンで送っているので、CMのことは知らなかったと思われる。YouTubeでなら見られるが、わざわざ「ソフトバンク CM」と検索したりはしないだろう。主役であるフルートは首席なしでの演奏なのでやや落ちる感じではあったが、雰囲気は出ていた。
京響は首席と次席に明らかな実力差があるのが難点である。

「こんぺい糖の踊り」。チェレスタをお馴染みの佐竹裕介が演奏する。
沖澤は、チャイコフスキーがパリでまだ新しい楽器だったチェレスタを見つけたこと、「新作のバレエで使いたい」のでロシアまで運んで欲しいと出版社に手紙を送ったこと、「ただしリムスキー=コルサコフやグラズノフには絶対知られないように」と念を押したことなどを述べ、「くるみ割り人形」の初演でチェレスタの音が大好評だったことを語った。
「オーケストラ団員になりたい」という夢を持つピアニスト、佐竹裕介。普通はピアニストというと個性勝負になるが、オーケストラの一楽器となったチェレスタを演奏する。
神秘的な雰囲気が良く出ていた。

最後はお馴染みの“花のワルツ”。この曲はいすゞジェミニのCMで知ったはずである。チャーミングであるが、案外、ガッシリとした聴き応えのある演奏であった。

 

最後に告知。2025年度最後となる「オーケストラ・ディスカバリー」が来年の3月29日に沖澤の指揮で行われること、また2026年度は2回の公演になること(理由はよく分からないが、プロコフィエフの交響曲チクルスがあるからではないかと思われる)、クリスマスシーズンというと、「くるみ割り人形」や(フンパーディンクの歌劇)「ヘンゼルとグレーテル」が上演されたりするが、「日本の年末と言えば第九ですよね」「と言いながらもうチケット完売なんですが」「来年、再来年と機会があるので」と話していた。

 

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2025年12月24日 (水)

忌野清志郎+坂本龍一 「きよしこの夜」

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2025年11月11日 (火)

武満徹 3つの映画音楽より第3曲「他人の顔」~ワルツ マリン・オルソップ指揮ボーンマス交響楽団

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2025年10月29日 (水)

別役実作詞・池辺晋一郎作曲「眠っちゃいけない子守歌」

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2025年10月16日 (木)

ラランド 【コント】ラブホで有意義な打ち合わせをする人

ある北関東の県庁所在地で

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2025年9月11日 (木)

「伊藤沙莉のオールナイトニッポン0(ZERO)~『風のマジム』スペシャル~」視聴記+森山直太朗 「あの世でね」

2025年9月6日

午前3時から、17LIVEで、「伊藤沙莉のオールナイトニッポン0(ZERO)~「風のマジム」スペシャル~を視聴。radikoでも同時配信しているが、17LIVEは映像付きの配信である。
伊藤沙莉が「オールナイトニッポン」に出演するのは、5年8ヶ月ぶり二度目だそうだが、前回出てから何の音沙汰もなく、「はあ、つまらなかったかあ」と落ち込んだらしい。

相談コーナーや、那覇にあるという設定の「スナック沙莉」などのコーナーがある。
伊藤沙莉は、今日もまんまる丸顔で健康的である(本人は気にしているらしい)。

ゲストは、「風のマジム」の主題歌「あの世でね」を手掛けた森山直太朗と、映画で共演したシシド・カフカであったが、「初めての人と話すのが苦手なので、なんかあったらごめんなさい」と伊藤沙莉が事前に謝ってのスタート。森山直太朗もシシド・カフカも「オールナイトニッポン」歴は豊富である。森山直太朗は伊藤沙莉が遠慮がちなのにすぐに気付いて、どんどん話してその場を回してくれる。森山直太朗、良い奴だな! 見た目からして良い奴にしか見えないけれども。
「あの世でね」は、映画の冒頭で出演者がハミングするスローバージョンと、楽器がガンガン鳴るポップバージョンがあるが、森山直太朗はギター弾き語りをし、間奏の部分で二人にハミングして貰おうと提案。伊藤沙莉もシシド・カフカも歌声はいいので雰囲気豊かで、ニライカナイからの風が吹いてきそうである。
歌詞を聴けば分かるが、沖縄戦のことを込めた内容である。

「スナック沙莉」では、スナック沙莉のママである伊藤沙莉が色々な人の相談に乗るのだが、この人はまず主題を掲げ、アンチテーゼを思いついて、あれこれ考えるタイプであるらしい。それで止揚が行われて解決すればいいのだが、アンチテーゼから更に枝葉を伸ばして混乱しまくって未解決になるというグダグダパターンである。考えなくてもいいことを考えてしまうようで、旦那の蓬莱さんから、「風呂場洗っといたよ」と言われて、「ありがとう」と返したものの、「私が風呂掃除してないってこと?」としなくてもいい裏読みをしてしまうらしい。別役実の戯曲に出てくる女性のようだ。
「流れるがままにせよ」「雨は降らせよ」と思ってしまうけどね。

リスナーからの、「北海道の祖父母のところへ一泊で行くスケジュールは?」には、「北海道」しか頭になく、北海道の3カ所のグルメを堪能して帰ると、祖父母がどこかに行ってしまったため、スタッフも笑っていたが、本人もかなり堪えたんじゃないだろうか。

まあ、そんなこんながあって、「風のマジム」は今週末に全国公開が始まります。


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2025年9月10日 (水)

上田秋成 『雨月物語』より「菊花の約(菊花の契)」

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2025年9月 8日 (月)

これまでに観た映画より(397) 坂本九主演「上を向いて歩こう」

2025年8月13日

Amazon Prime Videoで、日活映画「上を向いて歩こう」を観る。1963年のカラー作品。坂本九が大ヒットさせ、全米ヒットチャート・ポピュラー部門の1位を獲得した唯一の日本語楽曲である映画と同名の曲を題材とした映画であり、ラストシーンでは出演者により大勢で歌われる。なお、ラストで流れる楽曲は通常の「上を向いて歩こう」とは歌詞が異なるが、こちらも映画バージョンとしてカラオケに入っている。音楽担当は中村八大で、冒頭から「上を向いて歩こう」のオーケストラバージョンや、ジャズバンドバージョンなどが流れる。
プロデューサー:水の江瀧子。監督:舛田利雄。脚本:山田信夫、音楽:中村八大。出演:坂本九、浜田光夫、高橋英樹、吉永小百合、渡辺トモコほか。

かなりアメリカ映画の影響が強い青春群像である。DAMのカラオケでは、この映画の映像が「上を向いて歩こう」に使われている。

最初の舞台となっているのは少年鑑別所。入所者がラグビーをしているが、ここからの出所のためのラグビーボール状に包装されたヤスリが投げ込まれ、入所者はその夜、全員で脱走を図る。
九(坂本九)と良二(浜田光夫)は、魚運送会社のオート三輪の前にわざと飛び出し、運転していた社長の永井に拾われる。
九が怪我をしたため、九と良二は病院へ。永井の娘である紀子(吉永小百合)が見舞いに来る。しかし、窓の外に警察の姿を認めた良二は、捕まったら少年院戻りだと、病院の窓から飛び降り、逃走する。良二はかつて、ジャズバンドの牧に師事してドラムを練習していたようで、ドラマーになりたいという希望を持っていた。一方、九は何の目的も目標もなかったが、運送会社のオート三輪運転士として再起することに決める。男ばかりの荒くれ会社である。「不良の更生に役立てる」という意味か、母屋の横にはボクシングリングがある。やや不自然な感じがするが、勿論、重要な場面で使われる。
牧が演奏しているジャズ喫茶に無料で潜り込んだ良二。だが、用心棒として雇われている街の愚連隊に囲まれる。やたらと男前のヘッドは松本健(高橋英樹)だ。
永井家の二階で朝食に呼ばれる九。紀子から妹の光子(みつこ。渡辺トモコ)を紹介されるが、小児麻痺で苦しむ光子に九は無神経な発言をしてしまい……。


1985年8月12日のJAL123便墜落事故で、43歳の若さで他界した坂本九。その死から40年が経つ。坂本九(本名:大島九=おおしま・ひさし。坂本は母方の苗字)は、8月12日に、大阪で友人の選挙演説の応援に駆けつけるつもりだった。「日航機は全日空に比べて事故率が高い」という理由で必ず全日空機を利用していた坂本九であったが、その日は全日空便に空席がなく、仕方なく日航機を利用することになって事故に遭った。
歌手として知られた坂本九だが、私が物心ついた頃には歌手としての活動は控えめになっており、「なるほどザ・ワールド」の回答者というイメージが強い。


相似形の構図が用いられている。紀子は、永井家に子どもが出来なかったことから養女として迎えられたが、その後に実子である光子が生まれ、また小児麻痺を患った光子の世話を紀子がすることになり、両親の愛情が光子にばかり注がれていると思っていた。
また健は、妾腹の生まれであり、実母が亡くなってからは、松本の家に引き取られ、しばらくは落ち着いていたが、本妻の息子である兄と事件を起こし、絶縁していた。共に親からの愛に飢えている紀子と健は知り合いとなる。紀子のセリフはおそらく「エデンの東」のオマージュである。
健は、兄と同じ大学に合格すれば父親も兄も認めてくれるのではと考え、大学の入学願書を購入する。

クライマックスでは、健と永井運送店の男との決闘と九と良二の喧嘩が交互に映り、やはり相似形の構図が築かれている。

結果としては、九と良二は仲直りし、健は大学(城北大学という名だが大隈講堂が見えるため、“都の西北”早稲田大学第二政経学部がモデルと思われる。一応、現在の社会科学部の前身となる)に合格。ハッピーエンドで駒沢オリンピック競技場の横を皆で歩きながら、「上を向いて歩こう」を合唱する。


青春映画ということもありハッピーエンドなのが心地よいが、今の若い人がこの映画を観て面白いと感じるかどうかは微妙。最近の青春映画は、イケメンものか病気ものに偏りすぎなので、それとは違った青春が描かれているものが観たい向きには良いかも知れないが、今とは社会事情が異なるだけに、すんなりとは理解出来ないかも知れない。
若い頃の高橋英樹はキリリとした男前、イケメンというより美男子という感じである。一方の吉永小百合は、白人的な風貌で、目元などはオードリー・ヘップバーンを想起させる。
ただ今の映画と違って端役まで美男美女ということはなく、ルッキズムに飽きている人にもいいかも知れない。

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2025年8月 1日 (金)

久石譲 「Summer」(Official Short Film)

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